癌の捉え方

現代の日本では、病気と「闘う」ことを素晴らしいことだと考える向きがあります。もちろん闘病に勤しんでいる人を否定するわけではありません。誰もが病気と無縁であれば、それ以上の幸福はありません。しかし闘うことばかりに気を取られてしまい、病気とは何かという本質的な問いを疎かにしている人も多いのではないでしょうか。病気は、身体に起こっている異常事態を、本人に自覚させる働きを持っています。ですから治療とは、その訴えに応えることに他なりません。病気は自分の身体が生成しているわけですから、自分の一部でもあります。自分の一部と「闘う」というロジックは、少々変だとも思えます。西洋医療は正に病気と「闘う」ことを眼目にして発展してきました。その結果、患部(自分の一部)に容赦ない攻撃を与え、患部が縮小することもある一方、様々な副作用で身体が痛めつけられることも少なくありません。

 綺麗事だと思われる方もいらっしゃるでしょう。しかし病気を敵視せず、自分の身体の一部として対応することは、表面的な美辞麗句ではありません。我々にとって最大の病である「癌」についても当て嵌まるのです。「癌」ですら我々の身体の一部だということを受け入れるのは相当に難しく、薬や手術に依存しがちです。しかし「癌」についてもう少し掘り下げると、「癌(細胞)」は我々の体内で毎日誕生している「分身」です。それも一日当たり1万個生まれています。そしてそれらは全身を巡っているナチュラルキラー細胞によって捕獲され、排除されているのですが、この仕組みが免疫システムであり、癌化する前に取り除かれているのです。つまり癌細胞をめぐって起こる現象が、薬も使わずに身体の中で完結しており、この免疫システムによって健康が保たれているのです。

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